意識の向上

見たまんま

『selector destructed WIXOSS』感想


新年一発目に見た映画がアニメ映画。オタクの友人と新宿まで行って観に行った。本当は『ガラスの花と壊す世界』を観に行く予定だったのだが、二人とも無計画and無計画だったので当日の残りの上映時間は深夜しかないことに向こうに行ってから気が付いて、最近公開されたwixossに変更した始末。本当アホ。

BD出るからいいけどね。


で、感想。ややネタバレ気味。


まず爆音上映でビビる。ビビるが凄い。作中の雰囲気や登場人物の息遣いが画面を越えて伝わってくるようだった。戦闘BGMもおしゃれなクラブミュージックで鳥肌ゾクゾク。ダブステップやトランス、あの爆音だからこそ余計に映える。TVシリーズから思っていたけど、『selector』シリーズはBGMが本当に格好良いと再認識させられた。イオナvsるう子の戦闘シーンなんか見てるときは終始感動しっぱなしでポカーンとしていた。アホ面下げて。劇場ならではの感動だなぁ、と。


基本は総集編だが、既に視聴済みの人にも飽きさせない工夫がされてある。というかあの展開の速さはどう考えても視聴済みでないとついていけない。1時間半に2クール分の内容を詰め込んでいるのでから当然といえば当然なのだが、登場人物の深い説明もされずにポンポンと話が進んでく。ある程度『selector』シリーズの理解がないと、キャラの立ち位置も殆ど掴めないまま話だけが進んでいくという具合になってしまう。テンポが良いとも言えるが、少し駆け足気味ではないだろうか?と思った。個人的に好きだったちより、エルドラ絡みの話がほぼカットされていたのがやや残念。全カットされたふたせ文緒よりはマシなのだが。


destructedはるう子ではなくTV版ではあまり焦点が当てられなかったウリスに視点が与えられている。ウリスの過去と、ウリスの行く末。ウリス視点から見た『selecter』シリーズと言うこともできる。他キャラと違って彼女は心情も深く掘り下げられており、あの場面でウリスはこういうことを思っていた、といった具合にそれは描写される。


そして最後の十数分間。もはや幸福感しかなかった。TV版では描かれなかった彼女らの結末と、また新しく加えられたウリスの行く末。最高の百合だった。白と黒、光と影、その両方が幸せな終わり方で締めくくられている。もう最高でしたね。終盤だけでもいいから観てほしいものです。


ただ、新規カットが物足りなかったのはやはり残念だったな。少ないわけではないが、もう少し欲しいという気持ちは否めない。贅沢な話だが、もう少し彼女らの行く末を観ていたかったという思いがある。「謎の新キャラ」もあまり出番がなかったわけだし。だが、それを差し引いても十分面白い作品であったことには間違いない。TVシリーズを観ていた方や、百合好きの方には十分オススメできる。



それと、スタッフロールにデカデカと八十岡プロの名前が出るので八十岡ファンの方にも是非観ていただきたい。